弊所客員研究員らによる論文が、スイス・バーゼルに本拠を置く学術出版社MDPI(Multidisciplinary Digital Publishing Institute)の学術誌Childrenに受理され、公開されました。
本論文では、子どもの発達科学研究所が行った不登校要因調査のデータが使われています。
◾️概要
日本では、小・中学生の不登校児童生徒数が増加しており、その要因の一つとして睡眠の問題が考えられている。
本研究では、文部科学省委託事業 不登校の要因分析に関する調査研究で得た日本全国の小学校91校、中学校51校、高校36校に在籍する小学3年生から高校1年生の児童生徒25,257人を対象に、睡眠パターンおよび背景に関する分析を行った。
有効回答は19,005人で、回収率は75.2%であった。睡眠の規則性は、クラス1(規則的)、クラス2(やや不規則)、クラス3(不規則)、クラス4(スケジュール依存型)の4群に分類された。クラス1の割合は学年が上がるにつれて減少し、小学3年生の61.8%から高校1年生では46.2%となった。クラス3は、不登校を経験していない生徒の10.0%、継続的な不登校状態にある生徒の37.9%、前年度に不登校を経験したが登校を再開した生徒の17.9%を占めていた。クラス2、3、4は、教員や家族との良好な関係、良好なコミュニケーション、学業成績、運動能力、学校外に居場所があることといった不登校に対する保護因子と負の関連を示した。
以上から、睡眠の不規則性は不登校と関連しており、生徒のコミュニケーション面や学業上の困難を示す指標となる可能性がある。さらに、不登校の深刻化を防ぐため、睡眠の問題に対する早期介入の重要性が示唆された。
Hirata I, Nishimura T, Osuka Y, Wakuta M, Taniike M.
Relationship Between Sleep Irregularity and School Non-Attendance Among Japanese Elementary and Junior High School Students. Children. 2026;13(1):80.
URL: https://www.mdpi.com/2227-9067/13/1/80
DOI: 10.3390/children13010080




